有機栽培で産地直送!わたなべ農園の健康野菜ブログ

めざせ地域一番から日本で一番!鮮度と健康と笑顔を お届けするために、試行錯誤の毎日です!

玉ねぎ

玉ねぎ栽培が失敗するときの原因と対策

今年の玉ねぎ栽培はどうやら失敗でした。

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気温が上がり始める頃には、小さいながらもこれからの成長を感じさせる
青々とした苗だったんですが、
追肥をしても色が薄くなっていき、あまり玉ねぎが太らないまま
枯れてきてしまいました。

ちなみにですが、少し離れた畑に植えていた玉ねぎは
収穫間近でも元気です。


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どうしてこんなに差が出たのか、来年の収穫で失敗しないよう
原因を考えてみました。
玉ねぎが黄色くなった、大きくならない、枯れてしまったなどで
お悩みの方の参考にもなると思います。


①肥料が足りない
うちは有機質肥料主体で栽培をしているんですが
有機質肥料は効き始めが遅い+肥効が緩やかで、じわじわ吸収されていきます。
玉ねぎは収穫までに7か月程度かかる野菜です。
肥切れを防ぐために植え付け1週間後と年明け2月と3月の計3回の追肥をしますが
有機質肥料は寒いと微生物の働きが弱くなり効きが悪くなるため、
このように肥切れを起こすことがあります。


②肥料のバランスが悪い
微量のミネラルを含め「窒素、リン酸、カリウム」の三要素は
化成肥料や有機肥料など施肥によって野菜を育てる方法では
基本の考え方になりますが、
どの野菜にもこれらの三要素をバランスよく施肥する必要があります。
例えば人参などの根の部分が成長する野菜でも
「根肥」といわれるカリウムだけを与えればいいわけではありません。
うちの場合はカリウムが少なかったです。


③土の状態が悪い
絶対にふかふかの土がよい、というわけではありませんが
土に含まれる空気が少ない状態はやはり良くないようです。
草などの根を抜かずそのままにしておく方法や
堆肥や枯れ草、籾殻などで改良する方法があります。
土に繊維質のものを入れておくことで微生物が増える効果もありますが
腐敗したものや水分の多いものは入れないほうがいいともいわれます。

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失敗した畑の場合、①と②が原因のように思います。
暖かい時期と同じ考えで施肥したこと、
追肥にも有機質のもの(効きが早いボカシ肥料)を使ったのですが
マルチをしていたこともあり足りなかったようです。


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こちらの畑には、元肥にこの頃はあまり使っていなかった鶏糞を使っていました。
春になってから勢いよく葉が伸び始めたのですが
普段から使っている油粕や魚粉に比べると鶏糞は窒素、リン酸、カリのバランスがよく
カルシウムも含まれるため、玉ねぎの成長にも良かったようです。
(油粕や魚粉はカリがほとんど含まれないので、草木灰を足すと良い)






SUNBELLEX 草木灰(2.5kg)【SUNBELLEX】
SUNBELLEX 草木灰(2.5kg)【SUNBELLEX】


マルチをしていたこともあり、雨で流亡しなかった成分が、
春に気温が上がり微生物の動きが活発になったことで分解され
追肥的に玉ねぎに吸収されたところも大きいかなと感じています。

結論としては、玉ねぎの栽培では
畑の状態をよくしておくことは基本として、
元肥はバランスよく、寒い時期の微生物の動くが鈍ることも考慮して
多少しっかり目に入れてもいいのかなと思います。

電柵器はソーラー式がおすすめ

忘れた頃に、猿が来ますね。

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そして、こんな風にしていきます。

今まで、獣対策はいろいろとしてきましたが
やはり最終的には電気柵か、ネットとの組み合わせに落ち着くと思います。

この玉ねぎは家の近くの畑ですが
道を渡ったところにある玉ねぎも少し食べられてしまいました。

なので、他の仕事を後回しにして
こちらも囲んでしまいます。


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以前に紹介した、「おじろ用心棒」式です。
80センチの塩ビパイプにアルミテープを張り
電気柵の線を巻きつけています。
これにより、猿が棒を登るのを防ぎます。
(ちなみにですが、この写真のワイヤーメッシュは
家にあるものを転用したので目が粗いです。
猿や小動物対策には10センチのものがおすすめです)

そして、今回使用した電柵器はこちら


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末松電子製作所の「クイックソーラー3300」です。




電柵器には、電池式、バッテリー式、ソーラー式、家庭用電源式がありますが
家から離れた畑で使うには
断然「ソーラー式」がおすすめです。

ソーラー式は確かに高いのですが、その値段を考えても
お得感があります。

というのは、過去に使用した「電池式」は
電気ショックがあまり強くなく、また電池の減りが早いという
弱点があります。
獣に甘く、ランニングコストを考えるとお財布に厳しい。

また、獣は、電気柵の線に電気が通っていないことを確認すると
再度電気を通しても侵入しようとするという不思議な習性があるようで
出来れば一年中電気を通しておくか、
使用しないときは線ごと撤去する必要があるんですね。

その点、ソーラー式はいつでも強力な電気を通せますし
ランニングコストはゼロ、環境にも優しいといいことづくめです。

なにより、いちいち電池の残量を確認しなくてもいいのも
楽ですね。
とにかく、仕事は山ほどあるので、省力化できることはなるべく
省力化する方が精神的にも楽です。


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末永く、お世話になります。



玉ねぎと猿対策

蒸し暑い日が続きます。

毎年、梅雨辺りになると、じゃがいもと玉ねぎの収穫が始まります。
にんにくは少し前(にんにくの芽を収穫してから10日~2週間後)です。

今年の玉ねぎは、かなりの数のボンボンができました。
ボンボンというのは、玉ねぎは大きな毛玉のような花ができ、
そこに種ができるんですね。
それが言葉にするとまさに、ボンボン、なんですね。

玉ねぎのトウ立ちの条件はいろいろとあるのですが、
おそらく、今年は春になっても寒い日が多く
また暑い日でも夜にはかなり冷え込む日が多かったため
トウ立ちしたのかな、と。

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これは一部ですが、このように収穫後に1~2日ほど天日干しをし
紐でくくって軒下等に吊り下げます。

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この際、根っこは切ってしまいます。

こうして干して数日後・・・

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食べかすが落ちていました。

これは、猿の仕業です。

先月辺りから群れで出没し、うちのエンドウ豆は全滅させられました。

その後も知らないうちに来ては、玉ねぎを食べていたんですが
吊り下げておいたものにまで手を出し始めました。

なので

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このように上から下までぐるっと、網で囲いました。

正直、これで人間も取りにくくなったのですが
背に腹は代えられません。

しばらくは他のところに保管した玉ねぎから売って、
こちらは後回し、ということで。


玉ねぎの収穫第一弾

昨年は、玉ねぎべと病の発生が問題になりました。
特定の地域だけでなく、西日本を中心に広範囲で発生したことも
かなりショックを与えた出来事だったと思います。

とはいえ、うちの畑では出なかったよ?という家もあるかと思うのですが
なにかしらの共通する理由があるんでしょうね。

ちなみにですが、べと病とはカビによるものです。
胞子は100m、強風ではより遠くまで飛散します。
気温が15℃以上、湿度が高い状態が数日続くと
発生する可能性が高まります。

・・・梅雨を迎える時期には、連日そんな気候です。
発生条件は特殊ではないので、発生させないための条件を
整える必要がありますね。

なるべく農薬を使わない、という条件の元ですと
・連作を避ける(べと病の菌は土壌で10年は生きる)
・大きすぎる、小さすぎる苗を植えない(20cm程度)
・植え付ける圃場の排水対策をする(明渠、暗渠、緑肥栽培)

もし、べと病が出てしまったら、罹患した株や葉を圃場の外へ持ち出す。
石灰防除、酢や木酢液を薄めて散布する方法もあるようです。

で、ですね、今年のうちの圃場ですが
今年もべと病が出ました。

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もう、収穫して畑に干していますが
ここの畑の玉ねぎは早めに倒れました。
少しべと病にかかっていますが、
収穫時期(勝手に葉の根元から倒れる)が来るほうが
早かったようです。

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葉が萎れるまで畑で乾かして、収穫。
葉は、5cmほどの長さに切ることで
玉ねぎの中に雑菌が入らず、腐りを防ぐと言われています。

他にも、数千本の玉ねぎが植わっている圃場があるのですが
こちらはべと病にかかりつつも、葉がしっかり立ってがんばっています。
6月に入ると順番に倒れてくるので、そちらの収穫も頑張ります。

ビニールハウスの続きと玉ねぎ

ビニールハウスの植え付け準備ができたので、
早速植え付けしていきます。

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手前がヘアリーベッチ、その隣が緑肥用エンバクです。
豆科の緑肥は地中に窒素を固定し、土を肥やし
麦等の緑肥は大量の繊維質を補給したり、地中深く伸びた根が
土の中の硬い層を突き破り、水はけを改善します。

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まだ天気の良い日はビニールハウス内も乾燥しやすいので
水やりも気を付けて行います。

そして、毎年この時期、大量の玉ねぎの植え付けをしていますが
今年もぼちぼち終わりに近づきました。

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こちらは、今年借り受けたビニールハウスの跡地?です。
真ん中のマルチがぐいっと曲がってますが、気にしてはいけません。
だいたい、1列で1400本程度植わっています。
僕も900本ほど植えましたが、他は母が頑張って植えてくれました。

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そして、まだあちこちに余った玉ねぎを植えています。

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夏野菜の収穫が終わった畑に・・・

玉ねぎ苗、うまくできないかもしれないから!
と、予備でセルトレイに植えた玉ねぎ苗がまだ1200本ほどあるので
また畑作らなきゃ。
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